今だから。

名作。今だから。
流行の小説とは少し違う。
時が過ぎれば、
この作品の評価も変りすぎてしまうだろう。


先日も紹介したけど。
行きつけの居酒屋で、最後の一節を読んだ。

すぐ隣に座り、一緒に飲みながら
語りかけてくるみたいだった。


ふたりでビールを飲み干し、
軽く笑ってジョッキを置いた。
大きな展開も迎えること無く、自然に終り、
もうこれきりなのに、また約束したみたいに
別れた。


前でも、後でも、きっと出逢ったとは言えなかったと思う。
今だから。
そんな本だった。

この世は二人組ではできあがらない

この世は二人組ではできあがらない