生きていてよかった。いつか死は訪れるのだから。

コップ一杯の水で乾きを潤したとき
おいしいアイスをたべたとき
お腹いっぱいのご飯と談笑があるとき


無数のちいさないのちで くるまれているとき
おおきな宇宙を てのひらにしたとき


いいことがありそうなとき
胸の中をことばで つたえられたとき


怒りも 涙も
蔑みも 崇拝も
人間臭いから もみくちゃになると知ったとき


きっと 良い方向へかわれると
確信に満ちて 呼吸したとき


あなたも わたしも いつか老いて死に
それでも 未来を手渡すよろこびを感じたとき


わたしたちは
否定して すべてを肯定しながら
すすんでいく


これから
生きていてよかったと 古代と新世界に生きる
もうひとりのわたしに告げるため 土に返る
その人は あなたにも とてもよく 似ている


風になり 川になり 同じ陽射しのもと
いのちは廻る 
二度とない あなたの生きるときは
あなたによく似た人に 手渡され
巡りつづける

いま
生きるに値する この地球の上で