ハーレムワールド。

山田詠美を、あーだこーだと批評するのは、ナンセンスである。
非モラル?恥知らず?娼婦?官能小説家?劣悪な感想。
小説や物語の宇宙を、常識の枠で泳ぐのは無意味。


「男の出来に国も肌の色も関係ある?」

ひとりの女性の率直な想いは、平和そのもの。
男性にもいのちと自由を与える。

新装文庫として再発行されたハーレムワールド。
彼女自身のあとがきは、小説より痛快なのだ。
彼女のことばは、言い尽くせない部分をえぐる、そして熱い優しさに満ちている。