震災で「社会科」はどうなる?

 日本社会科教育学会
日程 10月22日、23日
場所 北海道教育大学札幌校あいの里

 大震災が起きてからの、社会科教育学会。
 わたしは、一市民として、社会科はなんだったのだろうと思っています。教えられる側、教える側として、どうだったのだろう。

 以前のスマトラ沖地震で、「海が引いたら、高いところへ逃げろ。」と言い伝えのある村は、ひとりの老人以外全員助かったそうです。当時の新聞や雑誌でも紹介されていました。
 年上の言うことを聞きなさい、昔からの慣習は守りなさい、とは少し違う・・・。誰かがリーダーシップを発揮して、みんなを助けた、という感じでもなく・・・。海のしくみ、昔の津波の話、海の怖さなど、日常の中で体得した智慧を、村で共有していたのだと思います。

 日本にだって、その智慧は立派にあったようです。すでに公開されている情報ですが。
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110419k0000e040095000c.html


 少し昔、北炭夕張新鉱のガス爆発事故が起きる前に、「山が鳴ってるぞ」、と炭坑夫が口々に言っていました。「山が鳴るとあぶない。」ということはわたしも知っていました。でも、本当に山が鳴る音を聴いたこともないし、どうあぶないかも全く知りませんでした。ただ、あがれ(地上に出ろ)、今日はやめろ、という警告だと想像はついています。
 なんか変だな、鳴ってるなと思ってあがらせたグループは、その途中でガス爆発にあいました。一時気を失いましたが、声を掛け合って目を覚まし無事に戻ることができました。親戚のおじさんの体験談です。
 当時の夕張人、炭鉱関係者には「山が鳴ったら・・・」は、聞き慣れた言葉だと思います。実際、坑内は落盤が多く、ガス爆発と火災でたくさんの人が亡くなり、閉山しました。


 社会科でこの大震災の事実を、しっかりととらえ、次世代へつないでほしい・・・というか必須。幼い頃から、日本が地震国であること、いろんな知識を科学的に伝えてほしい。
 社会科の教師は山程いるとか、つぶしがきかないとか、本当にそうか????
 やることはいっぱいあるって。そして、ひとりじゃできないことだらけだってば。教科書にきちんと明記しなくちゃ〜!繰り返さないためにもだよ!!


 職場で、あえて震災の話は出ません。だけどみんな暗雲を頭上に感じています。なんとなく、みんな仲良くなったし、やさしくなっています。小さい諍いでイガイガしたって、何にもならん、ただたださみしいぞって、どこかで感じるから。

地震イツモノート―阪神・淡路大震災の被災者167人にきいたキモチの防災マニュアル

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 彼の本はどこかシュール。文庫もあります。休み休み読むのははわたしだけ?