友だち 友だち 友だち

昔、親しい人に「友だちはいらない」、と叫んでしまい、とても落ち込みました。気晴らしに本屋へ入って、偶然見つけました。


 「友だちは無駄である」佐野洋子
 冷やっとする表題だけど、展開がおもしろい。彼女の率直さ、ストレートな感情。ヒステリックになりそうでいて、思慮深い。対談相手は、あとがきでわかるので控えます。

 無駄なこと、くだらないことが好きで、そして大切にしてきた・・・って。


 そう。わたしも昔、そうでした。だけど、損得やどうしたら人より上になれるか意識して、子どもの頃はかわいいけど、大人になってもそうだったから、下品になりました。きっかけは幼い頃の友だちの裏切り、仲間はずれ・・・(お互い様だったんだけどね)。
 ほしい、ほしい、友だちがほしい。仲間が欲しい。役に立つ、助けると思わせて利用してくる友だち。わたしも、そんな友だちに成り下がって。
 無駄なんかじゃない、とっても便利な、特上に利用できる友だちを探していました。弱い時に甘い言葉をつかう人?こっちが計算するなら、もっと相手だって計算しているはず。

 いらない、と言う勇気があればいい。
 孤立したっていいんだもの。必要な道筋。孤立して見える景色の広さよ。
 
 いらないと言えば、かわりに何か手に入る?わからないけれど、「かけがえのないもの」に気づけると思います。

友だちは無駄である (ちくま文庫)

友だちは無駄である (ちくま文庫)