白樺

 北へ。北へ。寒いほど白い。
 白樺の木。
 昔、だれかが言っていた。


 道を守るように白樺が両脇に並ぶ。真っ白な雪の一本道。
 私の家の地域一帯、白樺が多い。植林もしたんでしょうね。花粉がちょっときついため、アレルギーの人はつらいみたい。フィンランド旅行を満喫した後に、引っ越してきたんだけど、白樺はフィンランドの国木なんだって。楽しかった想い出がそばにあるみたいで、心地いい。ストレスが溶け出し、身体も気持ちが良くなっている。
 白樺はキシリトールの原料?になってるらしい。おはずかしい、今頃知った。フィンランドの学校には、洗面台にひとりずつ、歯ブラシセットとキシリトールガムが用意されていた。そして、私も最近、凄腕の歯医者と出会い、長年の悩みが解消しつつある。白樺様に守られてるみたいに、好転する生活。

 昨夜、kiiroさんhttp://www.ki-iro.jp/products/furniture.htmから、檜の見本が送られてきた。封筒から四角い積木がコロンと出てきた。かわいいロゴ印が押されてて、ちょこんと飾りたくなる。2年間たったものと、最近のもの、2つ。色の濃さが違うし、香りは、むしろ2年間たった方がいい。着物用にモダンな桐タンスが欲しくて相談。檜中心の家具作りみたい。桐は燃えにくいので、昔は着物が燃えないために使用した?檜は、風通しがよく保存に適してるそう。地元の対馬檜を材料にすることが多いって。すべてオーダーメイド、細やかな点まで相談し合い、納得のいく一品を作製する。設計図を保管してるので、数年後、同じシリーズで家具を頼んでもすぐ対応可。修理も受け付ける。


 子どもたちと、去年、樹木について学んだ。白樺をはじめ、いろいろな樹木について調べた。杉は日本固有種と改めて学び、縄文杉の大きさを写真で確認。正倉院の建物は檜だけど、宝物が入っている箱は、杉。劣化を防ぐ効果があると、科学的に証明されてるみたい。昔の人は、よくわかってたんだな。すごいな。


 晴れた日
 まぶしい太陽に、大きなぼた雪が降る。
 一粒が重く、すーっと降りてくる。


 冬の天気、予想が立たなくなった。空の色、山にかかる雲、風の香り。そして、髪の毛の艶、耳の冷たさ。少し前まで、身近な出来事でわかったのに。地球温暖化しすぎだってば〜。

 子どもたちと、近場のスキー場へ。頂上で怖くなってあれやこれやいってると、おおっと、こっちも転ぶ。よ〜し。ふっとばして斜面を降りる。適度に動くと気持ちが軽い。身体も慣れ、ズッコゲぶりに、お互いげらげら笑ってしまった。
 白樺の木があちこちに。リフトから、シカの角に似た枝ぶりの白樺を見つけた。植林や図鑑と違う野生の木。「みて〜あれ!!」「めずらしいね。」「まっすぐのびてない〜。」「あの形へん〜!」わ、わかったから、リフトが揺れる、前向いて〜、とわたしも必死。
 スキー、大嫌いだったのになあ。こんなふうに過ごせると、変われる。また来よう。今を笑う元気。子どもたちといると、なんで楽しいのかな。