きょうは いのちに 触れる日。

父の命日だ。

数日前から モンシロチョウが
わたしのあとを ついてくる。父だと思った。
こんなことを 言うと 訝しがられるだろうな。
けれど 十年以上、続いている現象なんだ。
ちょうどそんな季節だろう、そうとも言える。
言えるけれど、
モンシロチョウに逢うタイミングが絶妙なんだ。
今日は とりたてて なにもしない。
毎年 代わり映えしないことを 感じている。
いのちの 源に 触れる日だなって。
わたしの お腹の底が湧き水みたいに
何かが騒いでは消える。

あたらしい 新鮮なものが
ゆらいでいる。

さあ。 
いのちよ。
高らかに謳え。
何に遠慮するものか。
何におびえる必要があるものか。

いま ここに生きている。
そのことが すべてだ。

ありきたりの ことばでも
ききあきた はなしでも

それでも つたえつづけよう。

平和を愛し いのちを輝かせ
あなたと わたしは 違う
違うことが 同じ。
だから一緒に生きていける。

なんどでも つたえつづけよう。

あなたとあえてよかったと。
生きていてよかったと。
なにも恐れず なにも持たず
あなたの瞳を 見つめて言おう。