銀杏は  エルムは  ポプラは

銀杏には、雄と雌があるって、最近知った。
お恥ずかしい。


銀杏並木はほとんどが雄かな。真っ直ぐに伸びる。
雌は横にどんどんたくさんの枝を広げていく。
空を受け止めるのか。
大地に応えるのか。


エルムは楡の木なんだね。
ハルニレは、アイヌの火之神。
火之神は怒りとか、尖ってるってイメージが強いのに
繁ってゆく葉、やわらかく広がる枝。
なんだろう、炎が浮かばない。


アイヌ民族の思慮深さや、自然への畏敬の念、謙虚さとか
わたしみたいな傲慢な人間には思いつかない意味がある気がした。


北大構内のポプラはいつ見ても、天へと
のぼって行くみたいだ。生命の勢いを感じて、
時々息苦しくなる。


よわよわしい呼吸をしていると、ポプラに置いて行かれそうで、
横目でちらりと見つめられてるのかなって。
おい、あんたのいのちはどうした?とぽつりと言われそうで。